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最近話題の電気自動車(EV)ってなんだろう?

2021/7/29


電気自動車というワード、恐らく聞いたことがないという人はいないのではないでしょうか?

名前の通り、電気の力で走ることは聞かなくてもわかると思いますが、実際に自分が持ってみることを想像すると、普通の車とどう違うのか?かかるお金はどのくらい?など、沢山の疑問もあると思います。

今回はそうした疑問に触れつつ、電気自動車とガソリン車の違いや、成り立ちについて解説します。

1.    電気自動車とは?

電気自動車(EV)とは、その名の通り電気で動く車のことをいいます。エンジンを持たず、モーターのみで走ることが特徴です。

現在普及しているハイブリッド車は、エンジンも搭載しているので、ガソリンも使用します。対して、電気自動車はガソリンを使用しません。充電器やコンセントを用いて、充電をして走ることになります。

ガソリンを燃やして走るわけではないので、Co2(二酸化炭素)などの温暖化物質をほとんど排出しないことが、世界中から注目されています。

日本の電気自動車で有名なものは、日産・リーフがあります。

日産 リーフ

2.    電気自動車はいつからあるの?

電気自動車の歴史は意外と古く、1828年にはハンガリーで模型の車両を動かしていました。その後、1830年代にスコットランドで使い捨て式の電池を搭載した車が開発され、1899年にはガソリン車よりも早く100km/hを突破するという偉業を達成していました。

では、なぜ最近まで市販車として広く普及しなかったのでしょうか?その原因はいろいろとありますが、大きなものとして充電池の性能の問題がありました。

1980年代にアメリカから有害物質の出ない車の開発をめぐる動きがあり、各国は本格的な開発に乗り出します。しかし当時の鉛蓄電池やニッケル水素電池では、走行距離や最高速度に不足があり、日常的に使用するには困難が生じるようなものでした。

そのため、一時は電池の代わりに水素を燃料とする燃料電池車も開発されましたが、コストや安全性の問題から広く普及するには至りませんでした。

しかし、2000年代になり状況は一変します。携帯などのバッテリーに使用されている、リチウムイオン電池を使えるようになりました。以前の電池と比べて、ハイパワー・高寿命であるうえに、急速充電も可能だったのです。ここから、家庭でも使用できるEV車の開発が活発に行われることとなりました。

3. 電気自動車を持つとお得なの?便利なの?

電気自動車には大きなメリットもありますが、同時にデメリットも存在します。

電気自動車のメリット

まずはガソリン代がかからないということ。電気の力だけで走るので、かかるのは電気代のみです。場合にもよりますが、1回のガソリン代で3回分の充電が可能だったという方もいらっしゃいます。

この充電コストに関しては、自動車メーカーのホームページでシミュレーションが可能なので、詳しく知りたい方はお試しいただくのもよいのではないでしょうか。

次に、環境にやさしいことです。のちほど紹介しますが、世界では有害物質を排出するガソリン車の製造をやめる動きがあります。電気自動車はCo2等の有害物質を排出しないため、今後の車の主流になっていくと考えられています。

最後に、補助金や助成金が出ること。前記の通り、政府としても電気自動車の普及を推進していきたいため、現在様々な補助金、助成金があります。

これらは市町村によって異なりますが、車両の減税だけではなく、充電器の設置に対する補助金が出るところもあるそうです。これらを上手に利用すれば、お得に電気自動車を買えるかもしれません。

他にも、非常災害時などに電源として利用されることが近年注目をあびています。バッテリーの高性能化に伴い、一時的な家電の稼働や、携帯やPCの充電などにも使用できることも大きなメリットのひとつとなるでしょう。

また、非常時だけではなく、キャンプ等でもドライヤーや明かりなどに使用できるという家族にとって嬉しい側面も。 

そして最後に。意外に思われるかもしれませんが、実はガソリン車をしのぐ加速力を発揮することもあります。テスラのスポーツモデルでは、0km/hから100km/hに達するまで、実に2.1秒という驚異的な加速力が出るものも!

実生活で役に立つことは少ないかもしれませんが、ストレスのない加速力は、運転好きの方にとっては嬉しいメリットとなるはずです。

電気自動車のデメリット

価格が比較的高価であることがあげられます。燃料タンクとエンジンで動くガソリン車と違い、大量の高性能な大容量バッテリーや、高性能モーターを搭載する電気自動車はどうしても価格が高くなる傾向があります。

ガソリン車は安価な車種も選べますが、現在の電気自動車にはそれがありません。とはいえ、安全装備の搭載などでガソリン車自体も値段があがっている傾向にある中、補助金なども上手に使えばそれほどデメリットにならない可能性もあります。

次に、走行可能距離が比較的短い傾向にあることです。電気自動車といえばどうしてもこのイメージがつきまとってしまうこともあるかと思います。販売当初は航続距離が約300㎞ほどであり、また充電ステーションの少なさから長距離の移動に向いていないとされていました。

しかし現在は、車種にもよりますが航続距離も500㎞以上に伸びています。充電ステーションの数も年々増えており、政府は将来的に15万基のステーション設置を目指しているようです。

最後に、どうしても充電に時間がかかってしまうことがあります。現在ではだいぶ短くなっていますが、それでも急速充電時、約30~40分かかってしまいます。家庭用の普通充電ですと、5~8時間かかることになります。これは一見、とても大きなデメリットです。

しかし、買い物で車をとめている間に充電器を利用できれば充電は完了しますし、自宅でも寝ている間に充電器をつないでおけば、起きたら充電が完了している計算になります。ライフスタイルに合わせて充電することで、このデメリットは解消できそうです。また、バッテリーの劣化に関することも話題にあがることがありますが、ある自動車メーカーでは5年か10万km程度までは保証してくれるので、10年乗り続けるとかでなければあまり心配ないかもしれません。

リーフの充電ポート

上の画像は日産リーフの充電口です。
急速充電と普通充電、両方のタイプのコネクタがついています。

4. 電気自動車と、これからの自動車業界の動き

世界では、電気自動車へ移行する動きが盛んになり、ついに日本もそのあとを追う形になっています。

現在の国産の電気自動車の車種は限られており、ミニバンサイズや軽規格のものも出ていますが、商用目的であったり、小さすぎたりと、ご家庭でメインとして使うにはまだ少し物足りない部分があるかもしれません。

海外のメーカーも国内に参入しており、テスラなどの電気自動車を専門とするメーカーもあります。しかし、輸入車ということもあり、どうしても価格が少し高くなってしまう傾向にはあるようです。

将来は世界的に電気自動車に置き換わっていく予定なので、もう少し経てばお好みの電気自動車が発売される日が来るのではないでしょうか。

レンタカーでも電気自動車を選べる会社も増えており、とある地域ではトヨタのc+podという小型の車を、1時間800円という驚異的な安さでレンタルを行うサービスを開始したところもあるようです。チョイ乗りで給油の必要もないとなると、車を持つのが難しい地域などでの新しいカーライフの形として、定着していくかもしれません。

日本政府は2030年代後半に、ガソリン車の新車販売をゼロを目指すと掲げていることもあり、国内のメーカーであるホンダも、2040年には完全にEVや燃料電池車によるゼロエミッション(二酸化炭素排出0)を達成すると発表しています。

ゼロエミッションエンブレム

知っているようで知らない電気自動車、いかがでしたでしょうか?経済性はもちろんのこと、寿命や走行距離も伸びてきており、パワーや瞬発力に至ってはガソリン車を超えるものも出てきています。内装も近未来的なものが多く、中にはゲームや映画に出てきそうなものまであります。

ハイブリッドなどの車はまだしばらく活躍すると予想されていますが、来る時代に備え、一度電気自動車を試乗して、最先端に触れておくのもよいかもしれませんね。